内閣は、金融業者の貸付業務のための社債の発行等に関する法律の規定に基づき、この政令を制定する。
(定義)
第一条 この政令において金融会社等、特定金融会社等及び社債の発行等とは、金融業者の貸付業務のための社債の発行等に関する法律(以下法という。)第二条第二項及び第三項並びに第三条に規定する金融会社等、特定金融会社等及び社債の発行等をいう。
(金融業者の定義)
第二条 法第二条第一項に規定する政令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一 貸金業法第二条第二項に規定する貸金業者
二 貸金業法施行令第一条の二第三号及び第四号に掲げる者
三 質屋営業法第一条第二項に規定する質屋
(貸付資金の受入方法)
第三条 法第三条に規定する政令で定める方法は、次に掲げるものとする。
一 社債の発行
二 金融商品取引法第二条第一項第十五号に掲げる約束手形の発行
三 法人からの貸付資金の受入れであって、前二号に掲げる方法に準ずるものとして内閣府令で定める方法
(特定金融会社等の資本金又は出資の額)
第四条 法第六条第一項第二号に規定する政令で定める金額は、十億円とする。
(人的構成の基準)
第五条 法第六条第一項第三号に規定する政令で定める基準は、金銭の貸付けに係る審査の業務に三年以上従事した者が二名以上その金融会社等の金銭の貸付けに係る審査の業務に従事していることとする。
(廃止の届出等を行う者)
第六条 法第八条第一項に規定するその他の政令で定める者は、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める者とする。
一 特定金融会社等が合併により消滅した場合 その特定金融会社等を代表する役員であった者
二 特定金融会社等が破産手続開始の決定により解散した場合 その破産管財人
三 特定金融会社等が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散をした場合 その清算人
四 前三号以外の理由により特定金融会社等が法第二条第二項に規定する金融会社等に該当しないこととなった場合 その特定金融会社等であった法人を代表する役員
五 特定金融会社等が社債の発行等による貸付資金の受入れをやめた場合 その特定金融会社等を代表する役員
(登録取消し等の後もなお特定金融会社等とみなされる一般承継人から除かれる者)
第七条 法第十四条に規定する政令で定める者は、次に掲げる者とする。
一 銀行法第二条第一項に規定する銀行
二 長期信用銀行法第二条に規定する長期信用銀行
三 保険業法第二条第二項に規定する保険会社(同条第五項に規定する相互会社を除く。)
四 金融商品取引法第二条第三十項に規定する証券金融会社
(登録取消し等の後もなお特定金融会社等とみなされる債務の範囲)
第八条 法第十四条に規定する社債の発行等に係る債務として政令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一 特定金融会社等が第三条各号に掲げる方法で貸付資金を受け入れることにより負担した債務
二 第一号に掲げる債務の不履行による損害賠償に係る債務
(財務局長等への権限の委任)
第九条 法第十六条第一項の規定により金融庁長官に委任された権限(次項において長官権限という。)は、特定金融会社等の主たる営業所又は事務所の住所を管轄する財務局長(当該住所が福岡財務支局の管轄区域内にある場合にあっては、福岡財務支局長)に委任する。ただし、法第十条の規定による報告の徴収の権限は、金融庁長官が自ら行うことを妨げない。
2 前項の規定は、長官権限のうち金融庁長官の指定するものについては、適用しない。
3 金融庁長官は、前項の指定をした場合には、その旨を告示するものとする。これを廃止し、又は変更したときも、同様とする。